会員の遠藤 喜代志氏が、令和三年(2021)12月14日に文化庁長官表彰
功績概要を引用いたします。
「永年にわたり、鋳金作家として活躍する中で、芦屋釜の製造 技術の復元及び製造技術を有する後継者の育成に尽力し、我が国の
謹んでお祝い申し上げます。
会員の角谷 勇圭氏が、令和三年(2021)7月に『人間国宝(重要無形文化
謹んでお祝い申し上げます。
会員の西岡美千代氏のテレビ出演に関する情報です。
TBSテレビ「らくのうだより」(まるっと!サタデーのCM内放送)
#3 10月16日(土)朝7:00〜7:30の間
#4 10月23日(土)朝7:00〜7:30の間
西岡氏は父親の跡を継いで酪農の仕事に携わり、
酪農家と鋳金家と言う二つの顔を持つ珍しい作家です。
皆さまに是非ご覧いただければ幸いです。
会員の仲田 守氏が、彫刻コンペの『第8回 UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)』にて「毎日新聞社賞」
第28回UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)
会場 山口県宇部市ときわ公園内
会期 2019年9月29日~11月24日
作品題名「ク・ラ・ゲ・だぞー」
大きさ h330×w200×d100cm
素材 真鍮
技法 ガス型鋳造
受賞 毎日新聞社賞
会員の松下喜山氏が、令和元年春の褒賞で、『黄綬褒賞』
「業務精励 (彫金工・卓越技能)」
https://www8.cao.go.jp/shokun/hatsurei/r01haru/meibo_hosho/hosho-11saitama.pdf
会員の羽田康一氏、松本隆氏が古代ギリシア彫刻のリアーチェのブロンズ(戦士)に関する国際会議「リアーチェ・コンヴェーニョ」に参加し、研究発表を行いました。
Convegno Internazionale I Bronzi di Riace
25-26 Ottobre 2018, Museo Archeologico Nazionale Reggio Calabria.
Universita ’Degli Studi di Messina
2018年10月25-26日 会場:レッジョ・カラーブリア国立考古博物館、メッシーナ大学
コンヴェーニョでは以下5本について発表をしました。
① Ricostruzione sperimentale della forma dei Bronzi di Riace.
「リアーチェのブロンズ」の鋳型成形技術──考察と再現実験
② Saldatura per colata a ovali continui applicata ai Bronzi di Riace: osservazioni.
「リアーチェのブロンズ」における鑄掛け熔接技法──観察
③ Saldatura per colata a ovali continui applicata ai Bronz1 di Riace: ricostruzioni.
「リアーチェのブロンズ」における鋳掛け鑄掛け熔接技法──再現実験
④ L’eventuale fusione a parte della gamba sinistra del Bronzo A.
「リアーチェのブロンズA」の左脚の分鑄に関する考察
⑤ Presunte procedure di costruzione del Bronzo B di Riace.
「リアーチェのブロンズB」の全制作工程の概観
以上、口頭発表(日本語原稿)-松本隆
監修、イタリア語テクスト-羽田康一
2017年5月28日(日) 後藤信夫前会長(現顧問)、羽田康一会員、松本隆会員による講演会(文化講演会「古代ギリシアのブロンズ彫刻」主催:札幌彫刻美術館友の会)が北海道立近代美術館で行われました。当日は、120名を超えるお客様を迎え、盛況のなか講演を終えました。取材:松本隆
左:開演前の会場の様子 右:札幌彫刻美術館友の会 会長の橋本信夫先生の挨拶
松本隆氏による「ギリシア彫刻を知ろう!」「『リアーチェの戦士』の再現制作」のレクチャー
羽田康一氏による「ギリシア・ブロンズの制作技術ー色彩表現を中心に」のレクチャー
後藤信夫による「『アルテミーシオンの馬と少年』から現代へ」のレクチャー
左:総合討論の様子(左から:総合司会の常田益代氏、松本隆氏、後藤信夫氏、羽田康一氏)
右:松本隆氏による再現制作(古代の熔接技術による)された鋳造パーツの解説
写真提供:札幌彫刻美術館友の会、松本隆
会期:2017年1月6日(金)〜19日(木) 場所:東京藝術大学大学美術館 陳列館1F 上野 / 東京
故 橋本明夫前委員長の回顧展が開催されました。本来ならば、東京藝大・鋳金研究室の教授として定年退職の年にあたり、退任展として企画されていましたが、早すぎるご逝去により回顧展へと変更になりました。 橋本先生の作品85点の他、多岐にわたる委嘱制作事業の紹介やテレビ出演の映像などが展示されていました。 柔らかい午後の日差しが窓から差し込んでくる中、落ち着いた展示空間が心地よく感ぜられ、去りがたい気持ちになりました。先生のご冥福をお祈りいたします。
取材・写真: 小林京和
左:東京藝術大学大学美術館 陳列館 (昭和4年・1929竣工) 赤レンガタイルのレトロな建築です。入り口脇には、『皇居旧二重橋飾電燈』(明治20年製)が設置されています。これは、昭和39年に二重橋が改築された時に東京藝大に下賜されたもの。その修復は、橋本明夫教授を中心とする鋳金研究室でおこなわれました。(平成4年・1992)
右:作品の素材は、ブロンズ、真鍮などの銅合金から、アルミ、ステンレスまで、多岐にわたります。
左:神宝鏡制作のために自作された道具たち。
右:「東京藝大の鋳金研究室の土間にて、作業中」の写真。(2010年、萩原碌山の「女」像の復元鋳造) そしてその前には、修了制作の作品が置かれていました。
本会会員として数十年来、陰に日向にご尽力いただいて来た菓子 満 氏(受賞時は顧問・現会長)が、平成28年秋の褒賞で、『黄綬褒章』を受章されました 。受章理由は、「業務精励(鋳造工、卓抜技術)」(内閣府発表より)です。長年の美術鋳造に対する貢献と、『坂本龍馬像』などの文化財等の修復・調査活動が評価されてのことではないかとのことです。
取材・写真: 小林京和
左:東京藝大の鞴祭りにて (2016年11月8日) 菓子 満会長とスコットランド人会員のゴードン・ロッホヘッドさん
右:『坂本龍馬銅像 修復ドキュメント』(2000年) パンフレット表紙より引用 龍馬修復実行委員会 企画・編集
淀井敏夫作「夏の海」 1972年
菓子 満 経歴
1937年 東京に生まれる
59年 日展初出品入選
60年 東京藝術大学美術学部工芸科(鋳金)卒業
62年 東京藝術大学大学院鋳金専攻修了 菓子美術鋳金研究所設立(復興)
85年 技術シリーズ「金工」鋳金担当(朝倉書店)
89年 荒川区無形文化財(鋳金)保持者となる
2000年 NHKの依頼で四代文明「黄土が生んだ青銅王国」の古銅器(殷)復元と検証
08年 荒川区顧問
09年 東京マイスター
11年 厚生労働大臣賞「現代の名工」
14年 文化庁長官賞 菓子美術鋳金研究所 閉所
16年 黄綬褒章受章 現在 日本鋳金家協会会長・荒川区伝統工芸技術保存会会員
会期:2016年7月27日(水)〜8月5日(金) 場所:ギャラリー おかりや 中央区 銀座 / 東京
取材: 小林京和・ 画像提供: 三枝一将
会員の三枝一将さんの個展が開催されました。場所は銀座の老舗工芸画廊「ギャラリーおかりや」です。奥様の巽水幸さんとのユニット「いもの道具 みちくさ」の展示と合わせると、おかりやでの2度目の展示となります。 三枝さんは、2014年から1年間、文化庁在外研修員として、イタリアのピエトラ・サンタで学び、見聞を広めました。今回の展示は、その成果発表でもあります。 最新作のシリーズは、一見すると無作為なブロンズの塊に見えますが、よくみるとワックスで造形された人物の頭部になっています。《無為と有意》、《具象と抽象》の境界線がゆるやかに溶けてゆき、不思議な心象風景を感じさせてくれる作品でした。鋳造作業は、イタリアで行ったものと、帰国してから吹いたものがあるそうです。 2017年4月からは、東京藝大ファクトリーセンターのスタッフとして、アートに於ける社会参画の活動に携わるとのことです。三枝さんのこれからの制作活動にも、大いに期待いたします。
左:会場風景 大きな彫刻作品から小品まで30数点の作品が出品されました。
右:『 反想 』 素材:ブロンズ 技法:ロストワックス鋳造、緑青仕上げ
会期:2016年5月21日(土)〜6月18日(土) 場所:Galerie Stephane Biesenbach (ケルン/ ドイツ )
写真・報告:杉村紗季子
ドイツ国内・外を問わず、様々なアーティストを取り扱うギャラリー Galerie Stephane Biesenbach で開催されたグループ展に参加致しました。 (現在東京で制作をしている作家6人(絵画、立体、写真)をセレクトした展示。) 少人数で海外のグループ展に参加するのが初めてだったので、お客さんの反応等、詳細を聞くのがとても楽しみです。
左:杉村紗季子『 星 の 木 』 素材:ブロンズ、アルミ青銅
右:杉村紗季子『 ちいさな はな 』 素材:ブロンズ、アルミ青銅、真鍮、アルミ
会期:2016年5月12日(木)〜24日(火) 場所:靖山画廊 銀座 / 東京
取材・写真:小林京和
会員の高橋賢悟さんの個展が現代美術の画廊で開催されました。 リアルなヤモリ、植物、そして「花」で出来た頭蓋骨たち。鋳金だからこそ表現できる不思議な世界が展開していました。 特に「花」で出来たシリーズは、本物の「生きた花」を耐火石膏に埋没して鋳造する、ということで、実はかなりな技術研究の結晶でしょう。大変面白い世界だと思いました。 現代美術の分野で活躍する鋳金作家として、ますますのご活躍を期待したいと思います。
左:「桜の枝」のオブジェで、奥の壁面は「ヤモリ」のインスタレーション
右:『 origin as the flower funeral 』 作者いわく、「”花”という自然界の中で完璧な造形を、金属に置き換えてみたかった」というお話がとても興味深かったです。
「真空加圧鋳造法」と湯流れの良いアルミを使っていますが、その埋没方法や組み立て方には、高度な独自のテクニックがあるそうです。 思わず唸ってしまったのは、「生花でないと張りが出ない」というお話でした。
会期:2016年1月23日(土)〜2月3日(水) 場所:Gallery O2 大田区 / 東京
取材: 清水 剛 ・ 画像提供: 石垣 覚
会員の石垣覚さんの個展が開催されました。 場所は大田区西馬込の住宅街の中にある“ギャラリーO2(オーツー)”。外観は瀟洒な洋風の民家で、玄関を上がると手前に洋間、その奥に畳の部屋があり、そのまま展示スペースとなっていました。「いつも植物や小さな生き物など身近な自然をモチーフに制作している」という石垣さんの作品は、燭台、ランプシェードや小物入れ、フック、ペーパーウェイト等いずれも暮らしに身近な道具たち。野に咲く草花や小鳥など、どれもが愛らしく温かみが感じられ、作者の温和な人柄がそのまま形に現れているようでした。 一昨年、フランス・パリ市内の美術鋳造工房での1年間の研修を終えてから、帰国後初となる今回の個展。原型のデザインや着色方法等、和と洋を融合させた独自の作品づくりを今後もさらに発展させ、ますますご活躍されることを期待しております。
左:『 カラスノエンドウ小箱 』素材:ブロンズ、漆、金箔 技法:ロストワックス鋳造、緑青仕上げ、内側は金箔貼り
右:『 のばらのランプシェード 』素材:ブロンズ 技法:ロストワックス鋳造